2015年8月29日土曜日

空席

娘が今日家を出た。
昨日仕事を退職し
一緒に暮らす彼とのアパートへ
引っ越したのだ。
娘が生まれてから
28年の月日
べったりというほどの
親子関係ではなったが
それでも
ほぼ毎日
娘と過ごした部屋に
今夜から
ぽっかりと大きな空席ができる。
 
よほどのことが無い限り
これから
この自宅で娘が寝ることはないのだ。
 
そう考えたときの寂しさは
計り知れない空白となって
私のこれからの未来の時間が
色あせて見えるような錯覚を感じてしまった。
娘といる時間の暖かさと心地よさに
私の心は慣れきって
その貴重さを
ぞんざいに扱っていたに違いない。
 
夫とか
息子とかでは
埋められない、補えない
娘との時間は
女としての近さだったのだろう。
その時間を
今後は
友人に埋めてもらうしかないのだろうか。
なんとも
今日は心もとない
寂しさを抱いて寝ることになる。

この空席になれるには
時間が必要だ。

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